6月8日、福島県双葉郡楢葉町にある特別養護老人リリー園で、職員の佐々木さんと秋元さんにお話を伺いに行きました。リリー園は、平成23年3月11日の東日本大震災をきっかけに入居者と職員全員が避難しましたが、平成28年春に施設を再開しました。原子力発電所から20キロほどの場所にありますが、除染が進んでいるので放射性物質の空間線量は低く安心して過ごせるそうです。
佐々木さんと秋元さんは、リリー園の理念、役割と機能、これからに向けての基本方針と主な取り組み、入居者や職員の情報、街の人口についてお話ししてくださいました。
その中で印象に残ったのは、町の人口のお話と職員不足のお話です。楢葉町の人口は年々減り続けており、平成23年は8000人ほどでしたが7年間で1000人ほど減少。65歳以上の高齢者の人口は近年増えてきていて、平成29年は31.6%ですが、2040年には41.4%と推計されています。この原因の一つとして挙げられるのが、若い人が帰ってこないことです。若い人は特に、避難先で学校などのコミュニティーができている場合が多いので、なかなか福島に帰ってくる人はいないそうです。しかし、福島に帰ることができないのは若い人だけではありません。高齢者の中で、退職して自分で体を動かすことができるなら帰ることができますが、介護が必要な人は帰りたくてもなかなか帰れないという現状があります。この現状の中、できるだけ多くの人に戻ってきてもらうため、楢葉町は復興のために様々なことを行っています。例えば、介護施設、障がい者施設の再開、Jビレッジというサッカー施設のオープンなどがあります。Jビレッジは、これから駅も作られるそうです。
次に、職員不足についてです。職員は再開した頃と比較すると少しずつ増加していますが、震災前の3分の1で、年齢は高齢化が進んでいます。震災前は、楢葉町、広野町に住む職員が8割以上でしたが、現在は役5割ほどで、採用しても退職する職員がいるなどなかなか定着しないともおっしゃっていました。
このように厳しい状態にありながらも、お二人は、多くの人に故郷に戻ってきてもらうために悩みながらも行動をしていらっしゃいました。実際にそのような人のお話を聞き、私は「東日本大震災をこれからも絶対に忘れてはいけない」と強く思いました。また、自分などまだまだですが、福島で感じたことを家族や友達にも伝えていきたいとも思いました。
最後になりますが、お忙しい中貴重なお話をしてくださった佐々木さん、秋元さんにこの場を借りて心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
3年 重永沙也加