令和4年10月13日

本日のゼミでは、NPO法人抱撲理事長である奥田知志様をお招きして、「生活困窮者自立支援制度の課題」というテーマでご講演いただきました。
私たちのゼミでも、毎年行われる自由課題研究発表において、度々生活困窮者支援というテーマが取り上げられておりました。生活困窮者自立支援を行われているNPO法人抱撲の活動を実際に聞かせていただき、改めて現状の課題を実感することができました。
ご講演頂きました内容を要約させていただき、その中で私が感じたことを以下に書かせていただきたいと思います。
講演冒頭においてのハウスレス(経済的困難)、ホームレス(社会的孤立)の違いについてのご説明を聞くまでは、ハウスレスとホームレスの違いを私自身理解していませんでした。
お話を聞かせていただくまでは、ホーム、ハウスどちらとも住居を指す単語であるため、人によって言い方が違うだけのものであると認識しておりました。
しかし、ホームは住居を指すというより、人と人との関係を指すものと捉えられており、ホームレスとは「無縁」を表す言葉であり、「社会的孤立」を意味するものであるということを学ばせていただきました。
このようなホームレス問題にどのように向き合っていくべきかという中で、ご紹介いただいた希望のまちプロジェクトの目的の中で最も印象的だったのが、1つ目にご紹介いただきました「たすけてと言えるまち」でした。
ご紹介いただいた中で、2020年の子供の自殺数が499人だったという数字がありましたが、コロナ過において、自殺者が多くなっている中で、私たちが知らない場所で、499人もの子供が自殺をしているということには驚きを隠せませんでした。
また、2018年の子供の自殺理由で最多だったのが「不明」の58.4%であったのは、老人だけでなく、若い年代でも住む家はあるがホームレス(社会的孤立)である人が多くいるというのを表していることを感じました。
これは、「他人に迷惑をかけてはいけない」というように若い年代の人達が思ってしまい、「助けて」と他人に言えないような環境が実在するという現代日本の社会的課題であると感じました。
本講演を通じ、今後は、希望のまちプロジェクトを筆頭に、希望の街のキーワードである「自尊感情と自己有用感、健全なる相互依存、自己責任が取れるまち」が日本中のまちで実現できるようになれば、上記で挙げた現代日本の社会的課題は解決することができるのではないかと感じました。
今後のゼミの活動においては、このような現代日本の社会的課題を解決するべく、社会保障法という観点からはどのように解決に貢献できるかというのを意識しながら、ゼミ一同活動していきたいと考えました。
最後になりましたが、大変お忙しい中大学まで足を運んでくださり、ご講演いただいた奥田様に心から感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

3年 國分輝歩