文:3年 市来優

訪問日時:2023/06/20(火)9:00-9:45

南相馬市役所で地域振興課課長を務めていらっしゃる佐藤様と太田生涯学習センター所長を務めていらっしゃる羽山様に小高区の現状と除染についてお話を伺いました。

まず、佐藤様からは、主に南相馬市の現況とその後の発展に向けた取り組みについてお話を伺いました。小高区の津波被災の状況について、1日目に高台から当時の津波被災の状況についてのお話を伺いましたが、実際の家がまだ現存していた写真を見ると、津波の威力が想像を絶するようなものであったということを改めて実感しました。一方で、東日本大震災から12年という年月が経ち、避難指示が解除された小高区の現状についてみると、人がいなく、少子高齢化が進んでいるという課題があるとお話がありました。このようなお話から私は、一度人がいなくなってしまった場所にもう一度人を呼び戻すことの難しさについて考えさせられました。

次に、南相馬市における除染計画と現状について羽山様からお話を伺いました。東日本大震災によって、大きな被害を受けた南相馬市でしたが、一番の大きな被害が福島原発事故による放射能汚染でした。この放射能汚染によって、家があるのにもかかわらず、家に戻れない日々に多くの人が悩まされました。そのような状況を一刻も早く改善し、今後も安心して住み続けられる地域を取り戻すための除染活動でもありました。この除染活動についてのお話をお伺いして感じたことは、今まで経験したことのない課題に対して、右も左もわからない中でも、もう一度人が住むことができる町を取り戻す一心で取り組んでいたということです。自らも被災者であるのにも関わらず、地域住民のために行動することは生半可な覚悟でできるようなことではないので、相当な覚悟をもって被災地復興に努めていらっしゃるのだと感じました。

お二方からのお話に加え、被災した方々からのお話をお伺いしていく中で、皆さんが既に前を向いて、これからの南相馬市を考え、様々な活動をしていることに気が付きました。前を向いて活動する皆さんの力がこれからの南相馬市を創っていくのだと感じました。佐藤様・羽山様、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。また、2日間に渡りご案内・ご説明いただきありがとうございました。