令和6年6月19日

感想

3年 宮崎花菜

先日、菊池先生がご出演されているNHKラジオ第一放送の番組「マイあさ!」の生放送に同行させていただいた。当日は朝6:00頃に現地で集合。この日のテーマは、「『子ども・子育て支援制度』意義と課題」と「生かしあう“日常の支援”と“災害時の支援”」であった。これらのテーマは、私たちが真剣に考えていかなければならないものであり、私自身も放送を聴いて多くの学びを得た。しかし今回は、ラジオ現場の見学を通して私自身が感じたことを中心に書くことにする。

ラジオ放送の現場で最も印象的だったのは、映像がないからこそ、情報の「伝え方」に対してより丁寧に向き合おうとしている皆さんの姿であった。その様子を間近で見ていると、それがひしひしと伝わってきた。

ラジオ放送の台本を初めて見た。接続詞など何から何まで完全に書かれた台本をイメージしていたが、実際内容は箇条書きであった。担当ディレクターの浮修次さんは、菊池先生から送られてきた文章を自分なりに「因数分解」して原稿をつくると教えてくださった。「因数分解」という表現を聞き、プロの言葉選びに非常に驚いた。

また、ラジオ放送の打ち合わせは想像以上に短かった。しかしその短時間の中で、時には生放送中の掛け合いの中で、出演者の皆さんはよりわかりやすい表現方法を考えているのだということに気づいた。こうしたリスナーへの細やかな思いやり、ただ原稿を読んでいるだけなのか否かは、リスナーに伝わると浮さんは話す。映像がない分、それらの点には特に注意を払っているそうだ。

そこで後日、聞き逃し配信でもう一度放送を聴いてみた。この日の放送内容は決して簡単なものではないが、やはり耳に心地よくスッと頭に入ってきた。もちろん台本は出演者の手元にあるが、まるで対談インタビューをしているかのように、野村アナウンサーと菊池先生との間でしっかりと言葉のキャッチボールがされているのだと感じることができた。

今の時代、ポッドキャストなども盛んに利用されている。私も毎日ポッドキャストでラジオを聴いているが、最初は様々な番組を試し、そのうち聴いていて心地よいもの、よりわかりやすく、聴くことが苦にならないものに巡り合い、それを聴き続けるようになった。似たようなトピックを扱う番組は世の中にあふれているが、耳からしか情報が入ってこない分、「伝え方」はリスナーに支持される番組になるかを大きく左右するのではないかと思う。

今回の見学は、ラジオ番組の魅力や作成の裏側をたくさん知ることができた貴重な時間であった。「伝える」プロである皆さんがお仕事をする様子を見て、たとえ日々の会話の中あっても、難しい言葉を使って何となく格好がよい話し方をすることなく、相手を思いやった話し方、伝え方を意識したいと思った。

 

改めて、今回はお忙しい中、本当にありがとうございました。

 

文:宮崎花菜