令和6年6月25日

感想

3年 栗原陽菜

 

小高交流センターにて、小高産の唐辛子を使った商品を扱う「小高工房」の廣畑裕子様にお話を伺いました。

廣畑様には震災発生時のご自身のお話と、唐辛子を使った商品を発売するに至った経緯について伺いました。

地震発生から津波到達後までのお話を聞いて、当時の光景を想像することができました。当時の感情をありのままに伝えてくださり、衝撃や苦しみ、悲しみに心を動かされました。私は、廣畑様の「津波が本当に押し寄せてくるなんて考えもしなかった」とのお言葉に、はっとさせられました。いつか自分も大きな災害を経験すると思っていても、十分な備えができていないのではないかと考え直すきっかけになりました。また、言葉にするのも大変な経験を伝えてくださる方に感謝しながら、その経験を未来に活かしていく責任を感じました。さらに、想定外の出来事が発生し頭が真っ白になる中で大切な人の無事だけをを願っていたというお話から、人の命の尊さを改めて感じることができました。

町へ戻ることができるようになっても、以前と同じ生活はできなかったそうです。畑で野菜を育てても、ほとんどの野菜がイノシシやハクビシンに食べられてしまう状況でした。そんな時、廣畑様は唐辛子だけ食べられていないことに気づかれました。このことが唐辛子を作るきっかけになったそうです。唐辛子は他の野菜ほど需要がなく、作り続けるのは難しいと考えられましたが、初めて発売したときに売り切ることができたそうです。「小高産の唐辛子」に勇気をもらった方がたくさんいたのだと思います。人々が支え合って生きる素晴らしさを感じました。難しい状況の中で前向きに行動した廣畑様のお話と、今を力強く生きるお姿に力をいただきました。

お話の終盤で、私たちに「生きていてくれればいい」と言ってくださったことが特に印象に残っています。この先、災害に限らず、苦しい状況に立つことがあるかもしれません。その度に廣畑様のお言葉が勇気を与えてくれると思います。かけがえのない経験をさせていただき、本当にありがとうございました。